“葉状腫瘍”と向き合った21歳の私

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今回は、学生時代に経験した「葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)」という病気について書かせていただきます。

葉状腫瘍は、主に乳房に発生する稀な腫瘍で、腫瘍が葉のように層状になっていることからこの名前がついています。良性のことが多いですが、まれに悪性化することもあるそうです。私は幸いにも「良性」でした。

この腫瘍は30〜40代の女性に多いとされていますが、私は21歳のときに見つかりました。若くしての発症ということもあり、当時はとても不安で、ネットやSNSで必死に情報を探していた記憶があります。

数年前のことなので少し曖昧な部分もありますが、誰かの不安な気持ちに寄り添えたらと思い、記録として残すことにしました。


見つかったきっかけ

ある日、お風呂で体を洗っている時に、右胸の内側(脇と反対側)に違和感を感じました。触ってみると、ごろっとしたピンポン玉のようなものがある。痛みはなし。ただ、なんとなく「何かある」と思いました。

母にも触ってもらって「確かにあるね」という感覚に。母が通っていたレディースクリニックに連れて行ってもらいました。

そのクリニックには非常勤で乳腺外科の先生がいらっしゃって、その先生の診察日を狙って予約。診察では、超音波検査をしてもらいました。

※若年層の乳腺は密なので、マンモグラフィよりも超音波検査のほうが適しているそうです。

その場で「葉状腫瘍じゃないかな?」とのこと。すぐに総合病院への紹介状を書いていただきました。
この時点で、3cmくらいでした。


総合病院での検査

紹介された病院でもまずは超音波検査。その後、針生検(はりせいけん)という組織検査を受けました。

私は注射も平気なタイプので個人差あるかもしれませんが、痛みはほぼなく、あっという間に終わった記憶です。

数週間後に検査結果を聞きに行き、「葉状腫瘍(良性)」と診断されました。ただし、針生検では一部分しか検査できないため、完全に良性と断定するには手術して摘出し、病理検査をする必要があるとのことでした。

葉状腫瘍だった場合、外科手術で腫瘍を完全に切除することが推奨されます。悪性化することがあるため、その場合には化学療法が行われることがありますが、良性の葉状腫瘍に対して薬で治療する方法は確立されていないようです。

そのため、腫瘍の摘出手術を受けることが決まりました。


手術・入院の記録

ちょうどコロナが広がり始めた頃で、制限もある中の入院でした。

  • 手術10日前:術前検査と入院説明
  • 入院1日目(手術前日):個室に入院。シャワーも可
  • 入院2日目(手術当日):全身麻酔で手術。手術時間は約40分
  • 入院4日目(手術の翌々日):退院

入院についての詳細の記録ができず申し訳ないのですが手術の日のことは覚えています。

看護師さんと歩いて手術室に向かい、手術台に横になった瞬間から記憶がなく、
「麻酔するね〜」「〇〇さん、終わったよ〜」の声で目が覚めたような感覚でした。

術後、病室に戻る途中で摘出された腫瘍を見せてもらいましたが、ぼんやりしてて全然覚えていません(笑)

その日はエコノミー症候群予防のため足にポンプを装着。母と祖父母がお見舞いに来てくれましたが、返事をするのが精一杯でずっと寝てました。

夜中も看護師さんが何度も様子を見に来てくれて、術後に発熱してしまいましたがすぐに落ち着きました。


退院と経過観察

手術翌日、先生が傷口をチェック。「問題なし」とのことで、手術の翌々日(入院4日目)に退院

退院後は、3日後に経過観察のため受診。

その際には、傷口のチェックをしていただきました。3cmほどの腫瘍だったため、右胸には3cmほどの傷跡が残っています。(抜糸の記憶はなし)
病理検査の結果は変わらず、「良性の葉状腫瘍」と確定し、ようやくホッと一安心しました。

さらに、1週間後にもう一度診察があり通院が終了しました。

※診察の回数はコロナ禍であったため、イレギュラーかもしれません。

スケジュールまとめ(画像)

ここまでのスケジュールを画像にまとめました。


手術より4年が経った現在

この手術から4年以上が経過しましたが、再発はしていません
それでも「またできたらどうしよう」という不安は常にあるので、1年に一度は乳腺外科を受診し、超音波(エコー)検査を受けるようにしています。

少しでも安心して過ごせるように、自分の身体と向き合う時間をこれからも大切にしていきたいです。


最後に

私はあのとき、自分の体の異変に気づけたこと、そしてコロナ禍という厳しい状況の中でも無事に手術を受けられたこと、すべてが「本当に運が良かった」と思っています。

この経験を通して、「病気に年齢は関係ない」ということを実感しました。
若いから大丈夫、なんてことはありません。もし少しでも違和感を感じたら、どうか躊躇せずに病院へ行ってほしいです。


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